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レースグレードについて
レースグレードとは
レースグレードとは、選手のクラス別にそれぞれ用意されるレースなどを総じて指す言葉であり、いわゆる「階級別」と認識することができます。
「選手のクラスと級別審査について」でも触れたように、選手達はこれまでの戦績などに基づいて階級(クラス)分けされます。一流のベテラン選手はA1級となるわけですが、たとえば競艇の一般戦ではこのA1級の選手と、若手のキャリアがまだ浅い選手が対決するといった、他競技ではほとんど考えられないようなレースが組まれることが日常的にあります。こうしたところから大どんでん返しや波乱が起こったりというように、一般戦における楽しみはまさに競艇独特のものである言えますが、たとえばこうしたレースが競艇の全てであった場合、やはり選手達のモチベーションが下がったりファンの熱もマンネリ化してしまう事でしょう。そこで開催されるのが、超ベテラン級選手達の夢の対決を実現させたレースや、女子選手を対象に女子チャンピオンを決めるためのレースなどといった、特定の条件下にある選手達の対決を実現させたレースです。
競艇のレースとしては主に「SG競走」「G1競走」「G2競走」「G3競走」「一般戦」と分けることができます。一般戦以外のレースに参加するためには、それぞれ選手の戦歴や現在参加しているシリーズでの成績、レース開催会場からの推薦や他会場からの推薦などの特定条件をクリアしている必要があります。もっともレベルが高いとされる「SG」では、ベテラン選手を対象にしたものであるため参加条件もまた厳しくなっています。
SG競走について
「SG競争」は、「Special Grade」の頭文字をそれぞれ取ったものであり、競艇において最高峰のレースとされています。「総理大臣杯」「モーターボート記念」「笹川賞」「グランドチャンピオン決定戦」「オーシャンカップ」「賞金王決定戦」「全日本選手権」「競艇王チャレンジカップ」と全部で八つのグレードレースが存在するため、「八大競争」と呼ばれる場合もしばしば見られます。これらのレースは注目度、賞金、客足、どれを取っても競艇界において最大のものであり、それだけに選手達の一つの目標として大きな意義を果たしています。しかしその分これらのレースへの参加資格を得るのも容易でなく、これらに参加するにはそれぞれ定められている厳しい選考条件、出場条件をクリアする必要があります。それぞれのレースにおける出場条件は以下の通りです。
・「総理大臣杯」
選考期間内のG1競走優勝選手であること、選考期間内の優勝回数上位選手であること。
・「モーターボート記念」
A1級の選手であり、レース開催競艇場の希望選手であること。また開催場意外23場の推薦選手であること。
・「笹川賞」
A1級選手であり、ファン投票上位の選手であること。
・「グランドチャンピオン決定戦」
A1級選手であり、選考期間内のSG競走優勝戦完走選手であること。また選考期間内のSG競走の予選得点上位の選手であること。
・「オーシャンカップ」
選考期間内のG1競走優勝戦で、着順点が上位であること。
・「賞金王決定戦」
11月末時点で、獲得賞金が上位である選手。
・「全日本選手権」
A1級選手で、選考期間内の勝率が上位の選手。
・「競艇王チャレンジカップ」
10月末の時点で獲得賞金が上位である選手。
G1・G2・G3・一般戦について
G1は、グレードとしては「SG」の次に位置するものとされ、参加選手のほとんどがA1級の選手によって占められています。そのため競技レベルも非常に高く、多くのファンの期待受けるものであると言えます。
G1として主なレースとしては「新鋭王座決定戦」や「女子王座決定戦」、「周年記念」、「競艇名人戦」、「ダイヤモンドカップ」、「地区選手権」、「モーターボート大賞」などが挙げられます。この「G1」に続くグレードとして「G2」「G3」「一般戦」となり、「G2」競走ではG1に準じたメンバーでレースが行われるのが普通です。「G3」は基本的に「新鋭リーグ戦」「女子リーグ戦」「企業杯」の三つで構成され、競艇選手としてのキャリアがまだ浅い選手などが中心となってレースが構成されます。「一般戦」は、競艇においてもっとも開催頻度が高く、地域問わず普遍的に行われています。この一般戦においてはグレードの格付けなどが行われないため、選手がほとんど無差別でレースに出場することになります。そのため、ほかのレースでは考えられないような競走を楽しむことができるとともに、若手選手のキャリアアップのためにも非常に重要なものであり、まさに競艇を支える中枢的なものであると言えます。
一般戦でもっとも興奮度が高まるのが、若手選手がベテラン選手を打ち破るといったようなどんでん返しが起こるところでしょう。昔と比較すると現在の競艇では「ベテラン選手が必ず勝つ」といったようなジンクスがありません。それでもやはり経験、技術がものを言う世界ですから、レースにおいてはベテラン選手の方が遥かに有利である事には変わりませんが、競馬などと比較すると大穴や信じられないレース展開などの頻度も遥かに高いため、多くのファンの心を掴む一つの要因ともなっています。
ペナルティ/選出除外について
さて、「減点と失格について」でも触れましたが、時には選手にレースへの選出除外というペナルティが課せられる場合があります。もっとも多いケースとしてはレース開始時の「フライング事故」によるものを挙げる事ができ、特にSGやG1といったグレードでの優勝戦などともなると、これからの活動や選手生命そのものにも影響しそうなほど厳しい罰則が設けられています。
何故競艇での罰則は、他の競技でも類を見ないほどに厳しいのか。これには様々な背景があります。まず一つとして挙げられる理由が、「スタート事故などによる舟券の返還」です。SGやG1ともなるとレース規模も大きくなり、それに伴って必然的に舟券の購入率も上がります。これらは一般戦などとは比較にならないほど大きな金額となりますが、こうしたものが事故により払い戻され、そしてそのような事が頻発すると会場側としては大きな赤字となってしまう可能性もあるからです。
そしてもう一つの大きな理由として挙げられるのが、「スタート事故が多い」という事です。競艇は「よーい、どん」で競走が始められる他競技と異なり、レース開始にはフライングスタート方式という独特の方式を採用しています。静止状態から走行といった単純な流れではなく、スタートをするまでにはタイミングやスピードの調整、計算などといったコツが要されるため、他競技よりも遥かにスタート事故が多いというのがこれまでの現状でした。こうした理由から、平成17年4月からはSG、G1競走のスタート事故による選出除外といった制度が新たに設けられ、スタート事故を起こした選手へのペナルティがさらに厳しいものになったというわけです。